ほら いま 夏がスタート
がんばる軍部
がんばる軍部
夏休みの、午前中。
「なんだか暇ですねぇ。」
「・・・うるさい。」
「どこか行きたくありません?」
「うるさいと言っているだろう!」
「あ、そこ間違ってますよ、トオン記号じゃなくてヘオン記号なので、ドじゃなくてソです。」
「黙れ!なにがヘオン記号だ。私はこんなくだらないことをしにアークにきたのではない!」
「でもイザーク、ここはソですよー。・・・ほらほら、ね?」
「いちいち演奏するな!・・・くそ、なんでもいいからさっさと終わらせろ!」
「ニコルとイザークって仲良しなんだねぇ?」
「・・・キラ・・・そう見えるか・・・?」
「?うん。あれ、アスラン、ここの答えって3?」
「あー・・・あ?ちょっと待て。・・・3・・かな・・・?」
「アースラーン」
「しかたないだろう、ここしばらく数学なんてまともにやってない。」
「・・・確かに。そんな時間も余裕もなかったもんねぇ。あれ、でもおみやげのトリィ43号、ずいぶん早くできたんじゃない?」
「トリィは別。設計図さえ頭に入ってれば、あとは回線を適当にいじればいいだけだし。」
「・・・適当?」
「え。」
「ふぅん、適当に作ってたわけ?」
「えっ、違」
「トリィさえ与えとけばぼくの機嫌がいいだろうって?ふうん。」
「っキラ!違うって、誤解だ!」
「あらあらー?キラさまとアスランさまったらまた喧嘩してますわ。」
「ラクス!どうでもいいけどこの丸っこいのどうにかしてくれ!」
「まぁ、オレンジちゃんはカガリのことがお好きなようですわね。」
「げっ、接着剤が付い・・・っラクスーーーー!!丸っこいのが丸っこいのとくっついたぞ!!」
「楽しそうですわねぇ。」
「っていうかなんなんだよお前のその不気味な粘土細工は!」
「ピンクのハロですわ。」
「ハ・・・壮絶な流血沙汰にあったタヌキかと思ったぞ・・・。」
「ありがとうございます、カガリの作品も・・・とても素敵な帽子ですわ!」
「どっからどー見ても鳥だろうが!!」
「・・・なぁラミアスさん、あのラクスって子は天然なのか?」
「・・・さぁ。クライン家のお嬢さんですから、多少の個性は・・・ちょっと。」
「ん?」
「その手に持っているものはなんです。」
「びいる。」
「フラガ少佐、一応いまは仕事中なのよ。さっさとしまってちょうだい。」
「へいへい。」
「なぁなぁ、あのふたりってつきあってんのかよ?」
「知らないわよ、それより手を動かしてよね、バカディアッカ。」
「うっせーミリアリアホ。」
「ばっかじゃないの。あっ、ちょっと!そこは赤のマーカーって言ったでしょ!」
「うっせーななんだって変わらねぇだろうが!」
「もうあんたあっち行って!」
*
「できたー!題名はー。ニコルとイザークのにこにこマーチ!」
「貴様殺されたいのか!」
「うー肩こったー。映画でも観にいこうっと。」
「ちょ、キラー。誤解なんだって!」
「完成ですわ、ピンクのハロ!」
「うそつけ!」
「で、このあとご予定は?ラミアスさん。」
「あら、それは誘ってくださっているのかしら?フラガ少佐。」
「これからモビルアーマーの飛行ショーがあんだけどよー。・・・お前一緒に行くか?」
「なんであんたと一緒に出かけなきゃならないのよ。・・まぁ、別にいいけど。」
夏休みの、午後がはじまる。
2007/10/9
アークエンジェル内にて夏休みの宿題中。
イザークとニコルはクラシック作曲。
アスランとキラは数学の問題集。
ラクスとカガリは工作。
マリューとムゥは監視。
ディアッカとミリアリアは自由研究。
・・・すいません調子にのりました。
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